前回の投稿では、
- 現状(AS-IS)
と
- あるべき姿(TO-BE)
を言語化するところがスタートであり、基本中の基本である、と説明した。
でも、簡単な話ではありません。
できるだけ正しく、かつ、できるだけ早く、スタートしたい。
暫定的にでも、「AS-ISとTO-BEを言語化する」を効率的に、最短距離で達成するには、どうしたら良いだろうか。
言語化は難しい
私たちは、言葉を使って、コミュニケーションをとる。
だから、言語化するのは簡単と思うかもしれない。
でも、本当は難しい。
言葉で語り尽くすことができたということは、完全に理解したことになるから。
そもそも、簡単な課題というのはそうそうないのが現実です。
私たちの経験や能力に関係なく、一切の容赦がありません。
実力だけで解けるようなものはなく、
いつも実力以上が要求される、難しい課題ばかりです。
ただ現状を分析するだけであっても、範囲が広すぎたり、複雑だったり、何から手をつけたら良いのかわからない。
力技で手当たり次第、闇雲にやっている時間的猶予もありません。
常に、コスパ、タイパを意識する必要に迫られています。
そうでないと、自分のプライベートがなくなってしまう。
AS-ISとTO-BEを、暫定的にでも、とにかく楽に、早く、言語化するには、どうしたら良いのだろうか。
最短距離を見つけるための知的生産ツール
ここでも大事なことは、独りよがりで考えないことです。
なるべく先人の知恵を大いに活用して、最短距離を見つけましょう。
これは楽をしましょうという意味ではありません。
無駄な努力で疲弊しないよう、必要なことだけ確実にやりましょう、ということです。
さっそくですが、ズバリ答えを言います。
これまでに開発されてきた、以下の知的生産ツールを使うのです。
- フレームワークを用いて整理する
- KPIを選び、効果を計測する
- ロジックツリーなどを構築して、構造化する
フレームワーク、KPI、そしてロジックツリー。
意識高い系の情報として、耳にしたこともあるかもしれません。
この記事で個々のツールの説明に立ち入ると、非常に長い話になってしまいます。
ですので、今節では、「すでにある知的生産のツールを使う」という事実だけ理解していただければ十分です。
以下に少しだけ簡単にご説明して、各論は、稿を改めて、詳細に、わかりやすくご説明します。
フレームワークによる整理
フレームワークというのは、扱う対象に対して「思考の型」を適用して、様々な側面に切り分けて、モレなくダブりなく(MECE)、整理をするためのツールです。
3C分析、SWOT分析、STP分析、ポーターの5 Forces分析。
これまでに、戦略立案や市場分析を助ける様々なフレームワークが開発されてきました。
これらはMBA教育などを通じて世界的に普及した「標準言語」とも言えるものです。
その切れ味は抜群で、混沌とした現状を非常にすっきりとした構造体へと整理できるようになります。
第1章 フレームワークが通⽤しないわけ カテゴリーの記事一覧 - 東京〜現実歪曲フィールド界隈
KPIを選択して効果を見える化する
KPIとは、Key Performance Indicator(重要業績評価指標)の略。
膨大なデータやパラメーターの中から、現状を最も的確に映し出し、改善の「鍵」となり得る指標を、人為的に選び出したものである。
さらには、プロセスが正しく機能しているかを監視し、望ましい結果を導くための「制御レバー」となるものが好ましい。
例えば、製品の停滞状況を示す「在庫回転率」、受注、生産から納入までの速さを測る「リードタイム」、あるいは、手直しなく一度で良品を生み出した割合を示す「直行率」など。
これらの指標を「プロセスを管理する変数」として選択し、数値化することで、現状の解像度を上げることができます。
KPIの利用により、改善の打ち手を定性的な勘から「定量的な検証」へと変えていくことが可能になります。
KPIは「答え」ではなく、答えに近づくための「計器」、ナビゲーターなのです。
第2章 万能解が存在しない時代 カテゴリーの記事一覧 - 東京〜現実歪曲フィールド界隈
ロジックツリーなどによる構造化
ものごとには順序があるように、複雑に見える課題も、その正体は「要素と要素の関係性」が絡み合い構造が見えないことが原因であることが多いものです。
構造がわからないと、全体像を掴むことはおろか、どこから手を打てば効果的に全体に影響を及ぼすことができるのかが分かりません。
この複雑な関係性を図式化し、根本的な問題(ボトルネック)を明らかにするには、ロジックツリーなどの構造化のためのツールを用います。
仮説を立て、検証し、行きつ戻りつを繰り返しながら、深い洞察をもって構造を一つ一つ解き明かしていく。
この作業は、かつて大前研一氏が『企業参謀』で述べた、従来の延長線上(線形的思想)にはない「非線形的思考」を実践するプロセスそのものです。
第3章 Case-by-Caseであるということ カテゴリーの記事一覧 - 東京〜現実歪曲フィールド界隈
非常に強力なツールであるがゆえに、前提が曖昧なまま使えば、思考を誤誘導する危険もある。 そのため本論では、まずフレームワークやKPIを通じて、前提の精度を高めていく。
一般化した知的生産ツール
近年のMBAブームや、コンサルタント志向により、これらの知的生産ツールは市民権を得て、広く知られ、広く使用されるようになりました。
誰もがこうした汎用的な専門ツールを手にできるようになったことで、成功の確率はかつてよりも高まっているはずです。
それにもかかわらず、何か釈然としない、不安感に苛まれることがあります。
その正体は何か?
明日以降、ツールの説明を積み重ねながら、その不安、違和感へと向き合っていきたいと思います。
ブログを開設して、5日。
ここまでの内容が、いわゆるイントロダクションです。
明日から、いよいよ本論へと入っていきます。