第3章 Case-by-Caseであるということ
この章では、問題を「構造として捉える」ための思考法を扱う。
ロジックツリー、ピラミッドストラクチャー、TOCのクラウド。 いずれも問題解決のための強力なツールだが、万能ではない。
重要なのは、正解を素早く選ぶことではなく、いま自分が AS-IS(現状)とTO-BE(あるべき姿)のどこに立っているのか を診断し、その状況に応じて、使う道具と思考の向きを選び直すことである。
第三章では、一貫して「構造化」を軸に、トップダウン、ボトムアップ、対立構造という三つの異なる視点を行き来しながら、 Case-by-Caseで考え続けるための態度と実践を整理する。
構造化ツールは、AS-ISとTO-BEを考える時に使う。その時の自分の座標を診断してツールを選ぶ。選択を間違えても思考を止めずに、選び直す柔軟性を持とう。 対象を構造化したら、次にパターン化する。再びAS-ISとTO-BEに戻り、その解像度を上げよう。
ロジックツリーやピラミッドが「完了する構造」であるのに対し、TOCのクラウドは不安を残す「未完の構造」である。その違いを、対立の蒸発という視点から整理し、見える世界と見えない世界の構造化の本質を論じた。
TOCの思考ツール「クラウド」は、見た目では構造化されていない。だが、執筆上の葛藤を題材に使ってみると、前提を疑い、対立が成立していた理由を分解することで、思い込みを構造的に破壊する道具だと理解できた。
事実やデータが多すぎて、何が問題なのか分からない。 そんな状況で威力を発揮するのが、ボトムアップのピラミッドストラクチャーだ。 混沌とした事実から構造を立ち上げ、本質的な課題を見つけるための思考法を整理する。
達成すべき目標が明確なとき、実現するために何を考えればいいのか。 成功法則として語られる「逆算思考」。 そのための知的生産ツールがイシューツリーだ。 それは何か? そして、どんなときに使ってはいけないのか。